ダーウィンは、種の起源で進化論を述べる中で、ある海岸近くに住む昆虫の羽は全て不完全な奇形であることから、奇形ではない羽を持つ昆虫は全て風に揉まれて海に飛ばされて死滅し、羽が奇形であるものだけが生き残ったと述べていた。そして自然淘汰について、確か、環境に適応したものは多数派を構成するが環境に適応したものは環境変化で多数派を問わず淘汰されて、少数派であれ環境の変化に適応したものが生き残る、この例によると、海岸近くではないか環境に適応したものは羽が奇形でない種が多数派を占めるが、海岸近くの環境という変化があればその多数派は自然に淘汰されて、少数派であった奇形の羽を持つものが多数派となる、ということになる。ダーウィンが、人間の由来で、遺伝子の発見以前に、人間の筋肉の形態の多様性から霊長類からサピエンスが派生する迄の振れがあり得るという文脈がある。ハラリのサピエンス全史で、サピエンス以外にも人類の種は存在し得たのに、例えばネアンデルタール人はなぜ絶滅し、遺伝子だけをサピエンスの一部に残したのか、という論考で、脳が必要とするカロリーは8から25パーセント、これをサピエンスより体格の優れたネアンデルタール人が維持することができるか、更に火力による食糧革命と言語による認知革命がサピエンスの生き残りに有利に働いた、という指摘をされている。資源配分の誤りで会社が傾くなどの失態がある中非常に興味深い。
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