2017年4月25日火曜日

財布を忘れた富裕層は、稼ぐ、儲ける、というマーケティングを嫌悪する

不動産の取引に関われば叩き上げでゼロから数億ほどの資産を蓄積した経営者と会う機会があるが、その後の付き合いを見てもまず稼ぐ、儲ける、といった行動を要素とする言葉には無縁で、寧ろ内心嫌悪している方々が多い。そこに至るまでに散々な苦労して、失敗をしながらの結果であるので、今更、稼ぐ、儲けるという必要がなく、仮に更に稼いでも使い道があまりない、というのもある。そこで交わされる会話は、野球や相撲や釣りやゴルフや旅行、金がかからないか、かかるとしても知れている話題が多い。だから日常で資産が財布をバイパスして流出することはなく、溜まる一方で、溜まる源泉は不動産や配当、事業からの収入で完結していて、自らの時間を賃金に変えるという思考があまりない。稼ぐ、儲けるという思考から入る取引は、損益取引で、資本取引ではないので、これを繰り返しても資産は維持できない。富裕層が本当に稼ぐ場面は財布をバイパスしない取引で、しかも会話は一切不要で静謐に完成する。

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