2017年2月16日木曜日

予測

予定を処理する為に自動車での移動を要する場合、その移動時間における生産価値はタクシーの運転手と同じである。外科医が自動車を運転した時点でその機能は運転手となる。外科医が外科医として付加価値を提供できるのは患者との相対関係をもって初めて成り立つ。ここで例えば弁護士ができる限り資格を要する法律事務だけを処理して、単純作業を事務局に振り分けたいと考えるかもしれない。弁護士が外科医と同じであればそのような考え方も成り立つ。では弁護士と事務局が毎日往復2時間の通勤時間を負担して、賃借した事務所に赴き、各自分担された事務を処理するというときに、先の振り分けによる分掌は意味を維持するのか、ということは検証された方が良い。ここで情報通信関連の仕事をフリーランスでされている方や、建築士やデザイナーといった仕事をされている方は、わざわざ事務所に赴くのであれば、在宅で処理できる事務は風呂敷残業をもって自宅に持ち帰ってその時間を在宅勤務に振り向けて処理する方が合理的と考えるだろう。ここで通勤時間は事務処理に向けた時間に充てられて、生産価値がタクシーの運転手や車掌になってしまうことは避けられる。更に、資格を要する事務が断続的ではないならば、通勤時間を還元した時間で単純作業を自ら行って人件費を減らす、又は、勤務時間あたり人件費を増やして生産性を上げることができる。

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